安全管理・点検実務2026.08.27 公開/2026.10.03 更新TK-02

建設機械の点検|機種別の頻度と特定自主検査

目次

建設機械の点検は、名前の似た制度が3つ重なっていて混乱しやすい部分です。作業開始前点検、月例の定期自主検査、年次の特定自主検査。頻度も、誰がやるかも、記録の扱いも違います。

さらに、頻度は機種によって変わります。多くの機械は年1回ですが、不整地運搬車だけは2年以内ごとです。この記事では、機種別の頻度を一覧にしたうえで、それぞれの点検で何をするか、資格は何が要るかを整理します。

点検表の様式をお探しの方は「点検記録の管理方法」もあわせてご覧ください。

結論:建設機械の点検は3層になっている

建設機械の点検は、労働安全衛生法と労働安全衛生規則に基づいて、次の3つが重なっています。

作業開始前点検定期自主検査(月例)特定自主検査(年次)
頻度その日の作業前(毎日)1月以内ごとに1回1年以内ごとに1回(不整地運搬車は2年以内)
誰がやるか運転者など事業者(社内で可)検査資格者または登録検査業者
記録の作成義務ではないが実務上は残す記録が必要記録が必要
記録の保存社内基準3年間3年間
標章なしなし特定自主検査済標章を貼付

ポイントはここです。年次だけは、社内の誰でもできるわけではありません。検査資格者(事業内検査者)か、登録検査業者に依頼する必要があります。

また、1か月を超えて使用しない期間があった機械は、その間の月例検査は不要とされていますが、使用を再開するときに検査が必要になります。長期間仮置きしていた機械を急に動かすときは、ここを確認してください。

建設機械の点検は3層点検頻度誰がやるか作業開始前その日の作業前運転者定期自主検査1月以内ごと事業者(社内で可)特定自主検査1年以内ごと検査資格者か登録検査業者不整地運搬車だけ2年以内ごと同上(安衛則151条の53)
作業開始前・月例・年次の3層を、頻度と実施者で並べた図

機種ごと・検査の種類ごとの詳しい話は、特定自主検査とは、月次の定期自主検査、フォークリフトの点検3種類、高所作業車の点検にまとめています。期限の管理は点検・検査の期限管理で扱っています。

機種別の点検頻度【一覧】

「建設機械は年1回」で覚えると、不整地運搬車で間違えます。主な機種の頻度を並べます。

機種作業開始前月例(定期自主検査)年次年次の位置づけ
車両系建設機械(掘削用・整地運搬積込用・基礎工事用・解体用など)毎日1月以内ごと1年以内ごと特定自主検査
フォークリフト毎日1月以内ごと1年以内ごと特定自主検査
不整地運搬車(法令上は車両系荷役運搬機械等)毎日1月以内ごと2年以内ごと特定自主検査
高所作業車毎日1月以内ごと1年以内ごと特定自主検査(作業床の高さ2m以上のもの)
移動式クレーン毎日1月以内ごと1年以内ごと(荷重試験を含む年次の自主検査。特定自主検査ではない)つり上げ荷重3t以上は、別途性能検査(検査証の有効期間2年)
ゴンドラ毎日(悪天候の後も)1月以内ごと年次の自主検査はない検査証の有効期間が1年のため、性能検査を毎年受ける

車両系建設機械の年次検査は、労働安全衛生規則第167条に、月例検査は同第168条に定められています。不整地運搬車の2年以内ごとという周期は、同第151条の53です。移動式クレーンはクレーン等安全規則第76条・第77条、ゴンドラはゴンドラ安全規則第21条(月例)と第9条(検査証の有効期間1年)にあります。

ゴンドラは「年1回」の数え方が違います。自主検査は月例だけで、年1回の確認は登録性能検査機関による性能検査で行います。他の機械と同じ欄で管理すると、性能検査の期限を落とします。

なお、どの機械が「車両系建設機械」に当たるか、どれが特定自主検査の対象かは、労働安全衛生法施行令で定められています。手持ちの機械が該当するかどうか判断がつかない場合は、登録検査業者か所轄の労働基準監督署に確認してください。機種名だけで判断すると外れることがあります。

作業開始前点検で見る項目

作業開始前点検は、その日の作業を始める前に運転者が行います。車両系建設機械で条文が求めているのは「ブレーキ及びクラッチの機能」です(労働安全衛生規則第170条)。操作装置まで条文に入っているのは、高所作業車(同第194条の27)とフォークリフト(同第151条の25)です。下の表は、条文の項目に実務で見ている項目を足したものです。

車両系建設機械(バックホウなど)

見る場所何を見るか
ブレーキ・クラッチきくか、遊びは適正か
操作レバー・ペダル動きが渋くないか、戻るか
作業装置(ブーム・アーム・バケット)ピンの抜け、亀裂、変形
油圧系統油量、にじみ、ホースの傷
履帯・タイヤ張り、損傷、空気圧
警報装置・前照灯鳴るか、点くか
ヘッドガード変形、取付けの緩み

高所作業車

上に加えて、アウトリガーの張り出しと接地、非常用の下降装置、バケットの手すりと扉を見ます。作業床の積載荷重の表示が読めるかも確認します。

移動式クレーン

条文の項目は、巻過防止装置、過負荷警報装置その他の警報装置、ブレーキ、クラッチ、コントローラーの機能です(クレーン等安全規則第78条)。実務では、これにフック(外れ止め)とワイヤロープの素線切れを足して見ます(ワイヤロープとつり具は月次の項目です)。ワイヤロープには使用してはいけない基準が定められているため、迷ったら交換します。

作業開始前点検は、記録の作成が法令上の義務とされているわけではありません。ただし、実施したことを説明できるようにするため、多くの現場で日々の点検表に残しています。詳しくは日常点検のやり方で扱います。

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実際に使える様式が必要な方へ

作業開始前点検の様式を機種別に探している方は、業種別にそろっている点検板をご覧ください。

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月例の定期自主検査でやること

月例検査は、作業開始前点検より踏み込んだ内容です。社内で実施できますが、記録を作り3年間保存する必要があります。

車両系建設機械の月例の項目は、次の4つです(労働安全衛生規則第168条)。

  • ブレーキ、クラッチ、操作装置、作業装置の異常の有無
  • ワイヤロープ・チェーンの損傷の有無
  • バケット、ジッパー等の損傷の有無
  • 特定解体用機械(ブームとアームの長さの合計が12m以上の解体用機械)の逆止め弁・警報装置等の異常の有無

原動機と油圧装置は、年次(第167条)の項目です。月例で見てはいけないわけではありません。故障の前ぶれは油圧に出やすいため、社内の項目として月例に足している会社が多くあります。その場合は、法定の項目と社内の項目を表の中で分けておくと、検査の範囲を説明しやすくなります。

記録に残す項目

項目内容
検査年月日実施した日
検査方法目視、作動、測定など
検査箇所上の項目に対応させる
検査の結果良否
検査を実施した者の氏名氏名(特定自主検査を検査業者に頼んだ場合は検査業者の名称)
補修等の措置異常が見つかったときは、内容と実施日

最後の欄が要点です。異常を見つけて記録しただけで、直した記録がないと、点検が機能していないことの証拠になってしまいます。異常があった月は、必ず措置の欄まで埋めます。

年次の特定自主検査(特自検)

誰が実施できるか

特定自主検査は、次のいずれかが行います。

実施者内容
事業内検査者(業界での呼び名)学歴と点検整備の実務年数などの要件を満たし、厚生労働大臣が定める研修を修了した自社の従業員(労働安全衛生規則第151条の24第2項・第169条の2)
登録検査業者事務所の所在地を管轄する都道府県労働局長の登録を受けた検査業者に依頼する。検査業者名簿は誰でも閲覧できる

社内の整備担当者なら誰でもよい、というものではありません。自社に有資格者がいない場合は、登録検査業者に依頼します。

検査済標章

特定自主検査を行った機械には、検査を行った年月が分かる検査標章(ステッカー)を見やすい箇所に貼り付けることが定められています(労働安全衛生規則第169条の2第8項ほか)。「特定自主検査済標章」は、建設荷役車両安全技術協会が頒布している標章の名前です。標章の色は毎年1月1日に変わるため、現場に入ってきた機械の標章の色と年月を見れば、期限が切れていないか確認できます。

新規入場する重機は、標章の年月を確認するのを受入れ時の手順に入れておくと、期限切れの機械が現場で稼働することを防げます。

記録の保存

特定自主検査の記録も3年間の保存が必要です。検査業者に依頼した場合は検査報告書が発行されるので、それを保管します。

レンタル機・持ち込み機の扱い

現場に入る機械の多くは、レンタルか協力会社の持ち込みです。誰が点検の義務を負うかを、受入れ時にはっきりさせておきます。

区分月例・年次の検査作業開始前点検現場で確認すること
自社機自社自社の運転者記録の所在
レンタル機法令上は使用する事業者。実務ではレンタル会社が実施していることが多い使用する事業者の運転者検査済標章、点検記録の写し
協力会社の持ち込み機持ち込んだ会社その会社の運転者検査済標章、記録の写し

ポイントは、レンタルでも点検の義務は使う側にあることです。レンタル会社(機械等貸与者)の義務は、貸す前の点検・補修と、能力・特性・注意事項を書いた書面の交付です(労働安全衛生法第33条、労働安全衛生規則第665条・第666条)。使っている間の月例・年次の検査(第167条・第168条)は使う事業者にかかるため、長期レンタル中の月例を誰がやるかは契約で決めておきます。「レンタル会社が点検している」は、その日の点検をしない理由にもなりません。

受入れ時のチェックは3つに絞ると回ります。検査済標章の年月/運転資格の証明/作業開始前点検表の用意です。

記録の保存と探し方

記録保存期間保管の形
作業開始前点検表社内基準(現場終了まで)現場ごとに日付順
定期自主検査記録(月例)3年間機械ごとに時系列
特定自主検査の記録・報告書3年間機械ごとに時系列

綴じ方が違うのがポイントです。作業開始前点検表は現場ごとに日付順でよいのですが、月例と年次は機械ごとにまとめる必要があります。機械は現場をまたいで移動するため、現場別に綴じると履歴が分断されます。

機械の管理番号を決め、番号ごとにファイルを作るのが確実です。詳しくは点検記録の管理方法で扱います。

定期自主検査記録の記入例

欄を埋めた形を1つ出します。異常があった月の書き方が要点です。

  • 機械名・管理番号:油圧ショベル 0.45m3/管理番号 BH-012
  • メーカー・型式・製造年:◯◯製 ZX-000/2019年
  • 検査年月日:2026年8月20日(前回 2026年7月22日)
  • 検査を実施した者:株式会社◯◯建設 整備課 鈴木
検査箇所検査方法結果措置
制動装置作動良-
クラッチ・操作装置作動・目視良-
作業装置(ブーム・アーム・バケット)目視否(バケットピンに摩耗)8/21にピン交換(整備課 鈴木)
ワイヤロープ・チェーン該当なし--
バケット・ジッパー等目視良-
(社内項目)油圧装置目視・作動否(アームシリンダにじみ)8/21にシールパッキン交換
(社内項目)原動機目視・作動良-

「否」で終わらせないのがポイントです。措置の欄に実施日と担当者まで入れて、はじめて記録として完結します。措置が翌月に回るなら、それまで使用できるのかどうかも書き添えます。

期限を管理する台帳の作り方

機種によって周期が違うため、機械ごとに次回期限を並べた台帳を1つ作ります。現場ごとではなく、会社で1つです。

管理番号機種月例の前回月例の次回期限年次の前回年次の周期年次の次回期限
BH-012油圧ショベル2026/08/202026/09/192026/03/101年2027/03/09
FL-003フォークリフト2026/08/052026/09/042025/11/181年2026/11/17
CR-007不整地運搬車2026/08/122026/09/112025/06/022年2027/06/01
AW-001高所作業車2026/08/222026/09/212026/01/151年2027/01/14

周期の列を作っておくのが要点です。ここが空欄だと、次に管理する人が全部1年で計算します。Excelなら次回期限を計算式で出し、期限が近いものに色が付くようにしておくと見落としが減ります。

建設機械の点検でよくある失敗

失敗起きること直し方
「年1回」で全機種を管理する不整地運搬車で期限切れになる機種別に期限を管理する
記録を現場別に綴じる機械の履歴が分断される機械ごとに綴じる
異常を記録して終わる措置の記録がない補修の内容と実施日まで書く
標章を確認せず入場させる期限切れの機械が動く受入れ時に年月を見る
レンタルだからと作業前点検を省く使用者側の点検が抜ける使う側が毎日行う
3年より前に廃棄する保存義務を満たさない保存期間を機械台帳に書いておく
長期仮置き後にそのまま使う検査を経ずに稼働する使用再開前に検査する

建設機械の点検にかかわる最近の動き(2026年10月時点)

建設機械の点検は、2026年から制度そのものが動いています。上位の解説記事にはまだ反映されていない内容です。

時期何が変わったか現場で変えること
2026年1月1日施行特定自主検査は、厚生労働大臣が定める基準に従って行うことが義務になった(労働安全衛生法第45条第3項の新設)。車両系建設機械の基準は2025年12月24日の告示。これまでの「定期自主検査指針」は廃止検査業者の報告書が新しい基準に沿っているか確認する。基準に反した検査業者は、改善命令や業務停止の対象になる
2026年1月1日施行基準の中身の見直し。製造者が定める周期で交換されているエレメント類は検査を省ける、バッテリーはインジケーターか電圧で確認できる、履帯の張りは製造者の基準値で判定する、など自社で特定自主検査をしている場合は、検査表の判定基準を新しい基準に合わせる
2026年1月1日施行技能講習の修了証の不正交付への対策(回収命令の新設など)運転資格の確認で、修了証の発行機関まで見る
2026年4月1日施行機械の貸与者が講じる措置の対象が、一人親方などを含む作業従事者に広がったレンタル機を一人親方に使わせる場合も、貸す前の点検と書面の交付を確かめる
2027年4月1日施行労働者と同じ場所で作業する一人親方など(個人事業者)にも、定期自主検査の実施などが義務づけられる一人親方の持ち込み機も、受入れのときに検査記録と標章を確かめる
2026年6月29日厚生労働省の検討会が、機械の無人運転(遠隔運転・自律運転)の安全確保について中間とりまとめを出した。貸与者の点検・補修も、措置を負う者の例として挙げられている遠隔操作の機械を入れる現場は、点検を誰が行うかを今の段階で決めておく

数字でも見ておきます。厚生労働省が2026年5月27日に公表した2025年の確定値では、建設業の死亡者は214人でした。公表データの業種・起因物別の表から建設業の行を足し上げると、起因物が「建設機械等」の死亡は39人で、そのうち掘削用機械が20人と半分を占めます。バックホウの点検が、いまも数字に直結しているということです。

出典:e-Gov法令検索「労働安全衛生法」、厚生労働省「特定自主検査制度の見直し」、福岡労働局「特定自主検査基準」、改正労働安全衛生法の概要、機械の無人運転に関する中間とりまとめ、令和7年の労働災害発生状況。確認日は2026年10月3日です。施行が段階的に続くため、手持ちの機械に何が適用されるかは、登録検査業者か所轄の労働基準監督署で確かめてください。

建設機械の点検に出てくる用語

用語意味出典
車両系建設機械施行令の別表第七に掲げる建設機械で、動力を使い、不特定の場所に自走できるもの。整地・運搬・積込み用、掘削用、基礎工事用、締固め用、コンクリート打設用、解体用の6区分労働安全衛生法施行令別表第七
不整地運搬車不整地を走る運搬車。法令上は車両系建設機械ではなく、車両系荷役運搬機械等の1つ同規則第151条の2、施行令第13条第3項第33号
定期自主検査事業者が1年以内ごと、1か月以内ごとなどに行う検査。記録を3年保存する労働安全衛生法第45条第1項
特定自主検査定期自主検査のうち、資格を持つ自社の労働者か登録検査業者が行うもの。2026年からは大臣の基準に従う同法第45条第2項・第3項
検査標章特定自主検査を行った年月が分かる標章。見やすい箇所に貼る同規則第169条の2第8項ほか
性能検査クレーンやゴンドラなどの検査証の有効期間を更新するため、登録性能検査機関が行う検査同法第41条第2項
移動式クレーン原動機を内蔵し、不特定の場所に移動させることができるクレーン施行令第1条第8号
ゴンドラつり足場と昇降装置などで構成され、作業床が専用の昇降装置で上がり下がりする設備施行令第1条第11号
ヘッドガード岩石の落下などのおそれがある場所で使うドラグ・ショベルなどに備える、運転席の上の防護同規則第153条
巻過防止装置つり具が上がりすぎてジブの先端にぶつかるのを防ぐ装置。間隔を0.25m以上に調整するクレーン等安全規則第65条

建設機械の点検と一緒に押さえておきたいこと

運転資格の線引き

点検表の「点検者」欄に書く人が、その機械を運転できる資格を持っているかも、受入れのときに一緒に確認します。線引きは機械の大きさで変わります。

機械技能講習が必要特別教育でよい
整地・運搬・積込み用、掘削用、基礎工事用、解体用機体重量3t以上3t未満
締固め用(ローラーなど)-特別教育
不整地運搬車最大積載量1t以上1t未満
高所作業車作業床の高さ10m以上10m未満
移動式クレーンつり上げ荷重1t以上5t未満は技能講習(5t以上は免許)1t未満

根拠は労働安全衛生法施行令第20条と労働安全衛生規則第36条です。

公道を走る機械は、点検を兼ねられる

ホイール式の建設機械のように道路運送車両法の定期点検(同法第48条)を受ける機械は、その点検を行った部分について、年次の自主検査を省略できます(労働安全衛生規則第169条の2第6項)。同じ部分を2回検査しないよう、車検側の点検記録を機械ごとのファイルに一緒に綴じておくと、省略した根拠を説明できます。

異常を見つけたら直ちに補修する

作業開始前点検や自主検査で異常を見つけたときは、直ちに補修その他必要な措置を講じることが定められています(労働安全衛生規則第171条、クレーン等安全規則第80条、ゴンドラ安全規則第23条)。記入例で「措置の欄まで埋める」としているのは、この条文に合わせた形です。

よくある質問

建設機械の点検を怠るとどうなりますか

労働安全衛生法第45条に基づく義務のため、違反した場合は50万円以下の罰金の対象になります(同法第120条第1号)。それ以上に、災害が起きたときに点検記録がないと、事業者としての管理を説明できません。

特定自主検査は社内でできますか

事業内検査者の資格を持つ従業員がいれば可能です。いない場合は登録検査業者に依頼します。整備の経験があるだけでは実施できません。

費用はどのくらいかかりますか

機種、稼働時間、依頼先によって幅があるため、一律の目安は示せません。複数の登録検査業者に、機種と年式を伝えて見積りを取るのが確実です。定期整備と同時に行うと、機械を止める回数が減ります。

不整地運搬車が2年なのはなぜですか

労働安全衛生規則で、不整地運搬車の年次の検査周期が2年以内ごとと定められているためです(同規則第151条の53)。理由よりも、他機種と混ぜて管理しないことのほうが実務では重要です。

検査済標章が見当たりません

貼付が定められているため、標章がない機械や、前年の色のままの機械は、検査を受けていない可能性があります。剥がれただけのこともあるので、まず検査記録を確認し、記録もない場合は使用を止めて検査を手配します。

月例検査はいつやればいいですか

「1月以内ごとに1回」なので、前回の実施日から1か月を超えないように行います。毎月同じ日に固定しておくと、超過しにくくなります。

点検表は自分で作ってもいいですか

作れます。法令で定められた検査項目が入っていることと、記録に残す項目(検査年月日・方法・箇所・結果・実施者・措置)がそろっていることを確認してください。

点検の記録を紙からデータに変えてもいいですか

保存の形式は問われないのが一般的な理解ですが、3年間確実に取り出せることが前提になります。担当者しか場所を知らない状態は、紙でもデータでも同じ問題を起こします。

まとめ

建設機械の点検は、作業開始前点検・月例の定期自主検査・年次の特定自主検査の3層です。頻度も実施者も記録の扱いも違うので、混ぜずに管理します。

年次は原則1年以内ごとですが、不整地運搬車は2年以内ごとです。「建設機械は年1回」でまとめると、ここで期限を外します。機種別に期限を管理してください。

年次の特定自主検査は、事業内検査者か登録検査業者しか実施できず、2026年からは大臣の基準に従うことが義務になりました。検査を受けた機械には標章が貼られ、色は毎年変わるので、現場に入る機械は標章の色と年月を受入れ時に確認します。ゴンドラは年次の自主検査ではなく、毎年の性能検査で管理します。月例と年次の記録は3年間保存し、現場別ではなく機械ごとに綴じます。

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